ミス東大加藤ゆりの暗記法

脳は順番に記憶をしているのではなく、バラバラに置かれているようです。それを何らかの紐づけで引っ張り出すと考えられます。
過去の実感として順番に記憶は出て來るのではなく、関連付けて思い出すことが多いです。
テレビドラマでも、刑事が目撃者の記憶を思い出すよう頼んでいて、何かと関連して
「そう言えば、こういうことがあったから。たぶん・・・!」
と答えたり、何かヒントの出来事を見て、
「アッ!」
と思い出すことってありますね。
となると勉強でも脳の特性を利用して関連をつけて覚えるのが取り出しやすいことになります。
丸暗記は、取り出す場合にたいへん不利ということです。
昔の勉強では、
「ひとは忘れるのだから、その倍を追加で覚えること。」
などと言われたりしました。努力・根性・・・・、今は合理的に勉強したいものです。

ミス東大加藤ゆりさんは、”忘れる以上に覚える”、ではなくてメンテナンスをして記憶を使うこととしています。
加藤さんは自分で、視覚タイプなので思い出したいときはノートの光景をそのまま思い出した、と書いています。

これはけっこう記憶から出るもので、私も年齢が行ってからの試験で、表を描いてその中に項目を書きます。表の位置をキーにして、一番上の段の左から2番目・・なんて書いてあったか、という方法でけっこう思い浮かびました。丸暗記よりは出て来ます。

今のテストはパソコン画面入力など多く出てきていることでしょうか。加藤さんは、
「試験は書くことだから、書いて覚えました。」
としています。試験と同じ作業に合わせるのですね。

海外では時々ありますが、人質事件が発生し、解決が長引き特殊部隊が突入するときです。
前もって建物と同じ部屋の組み合わせを簡易的に作り、実際にそこへ部隊員が踏み込む訓練をします。ひとりで身体が動くように相当な数と思います。
情報戦とはすごいのですね。賊がいる場所など調べ上げておきます。
そして突入で何も考えません。訓練のとおりドアを爆破か蹴破り、そして訓練のとおりに戦います。
その場で考えていると遅延が出て命取りになります。

物騒な例えですが、同じように考えるということを極力少なくするのが試験でのノウハウと言えます。考えていると頭が熱くなり、また先の書き込みは違うのではないか、直してまた不安と迷いが発生。
別記事で書いた覚えてしまう勉強法は、そういった効果から合格生徒がたくさん出るのでしょう。

加藤さんも一夜漬けをよくやったそうです。時間がなくて教科書の中身に目を通せないときは、キーワードだけでも覚えたとあります。先に書いた連鎖を使い、内容を本番で引き出したようです。脳の特性を使ったのですね。

そしてゴロ合わせは自分で作って積極的に活用しました。ゴロ合わせは連想で引き出す最適なものです。古典的で昔からあります。
つまりはキーを作って、それでもって中身を引き出すのです。コンピュータでの処理と同じです。利用しない手はありません。藤島高校生も記憶の仕組みを考えてみてください。

「夢をかなえる勉強法」  加藤ゆり著  中経出版